2017年3月25日土曜日

ポートランド・ウォーキング・ツアーズより朗報!

金曜日、ポートランド・ウォーキングツアーズ(Portland Walking Tours)のアンダーグラウンドツアーの取材に出かけたのですが、その時、オーナーのデイヴィッドさんに、3/28にリリースを発表するというニュースを教えてもらいました。

公開しちゃっていいよ!というので、お言葉に甘えて、お知らせします。

オーナーのデイヴィッドさん

なーんと、現地ガイドによるすべて日本語のツアーを実施するそうです。それも英語ツアーと同じ価格で!これは結構すごいですよね。

ツアーは2種類あって、1つは「仕事場拝見!ポートランドの夢追う職人たち」と題したデザイナーの工房を訪ねるもの。4月22日よりゴールデンウィーク終了まで、毎日1度開催予定で、以降は毎週金曜日3時から開催。約2時間弱で$23。グループは最大15名までで、1名から実施するそうです。

もう1つは、「絶対楽しい!ポートランド食べ歩き&舞台裏ツアー」。ベーカリーやレストランなど5カ所のお店を3時間ほどかけて回るそうです。こちらは食事サンプルとドリンク付きで$79。6月3日から、毎週土曜日の午後1時半から開催予定だとか。

どちらも日本人、好きそうじゃないですか?
予約はこちら(www.arukuportland.com)から。ゴールデンウィークや夏休み、ポートランドを訪れる人は、ぜひどうぞ。

ちなみに、金曜の時点でも桜が結構咲いていました。でもまだ寒いなー。珍しく、風邪ひいちゃいましたよ・・・
ポートランドの桜並木


2017年3月18日土曜日

ポートランドのすんごい美味しいレストラン3選

書こう、書こうと思いながら、溜まってしまっている美味しいお店。今回、3件まとめて紹介いたします。偶然にも共通点は、女性シェフが活躍していること。

まず、1店目は、予約セットメニューオンリーのタイ料理店「Langbaan」。ポートランドのタイ料理といえば「Pok Pok」が有名で私も大好きですが、こちらはもっと好き。予約がずーっと先まで埋まっていて、思いついて行けないのは残念ですが、待つ価値はあると思います!

このレストランの中から・・・

隠し扉的ドアを抜けると・・・

Langbaanの厨房が。

月替わりのメニュー

別のレストランの裏にくっついたもぐり酒場的な小さくシンプルなレストランですが、出てくる小さな1品1品どれも味も歯ごたえもめちゃくちゃ複雑で、唸らされる絶品続き・・・

クリスピーライスカップに入ったホタテ、ココナッツクリーム、
レモングラス&ガランガル風味のKanom krok

牛頬肉、プチトマト、エシャロット、
ユーコンポテト、松茸のスープgam wua

デザートは、緑豆ボール、フェヌグリーク風味のココナッツ・ブロス、
ジャスミンココナッツアイスKanom tua
お勧めでございます。

2軒目は、アウトドアショップ「Evo」の横にくっついた韓国ストリート料理のダイニングバー「Revelry」。

外の入り口。Evoからも入れます




ほとんどがカウンター席の小さなお店ですが、美味しいつまみをたくさん出してくれます。

奥が人気のピーナッツ・ブリトル(甘塩っぱいピーナッツ味のキャンディー)入り
スパイシーフライドチキン

忙しいのにめちゃくちゃフレンドリーなスーシェフ

ドリンクも大切です。


メープル・味噌(!)オールド・ファッションド
冒険の香りのする味噌カクテルも、美味しくいただきました。なんというか、ポートランドっぽい店でございます。

最後は、Dressの取材で行きました「Hamlet」。

雨の中、看板との撮影に応じてくれるシェフ、デヴォンさん

こちらは、生ハムにフォーカスしたダイニングバーです。スライスした生ハムはもちろん、手作りのチーズやピクルスやビスケットも美味!



そして、生ハムに合うシェリーやカクテルがたくさんあるわけです。


カクテル、もっと種類飲みたかったなー。

そしてなんと最近、子供連れOKになったそうです。子連れでも、早めの時間なら入りやすいと思いますよ。

2017年3月14日火曜日

「シスターズ・オブ・ザ・ロード」取材こぼれ話

BeInspired!サイトに掲載していただいた「“炊き出し”なんて時代遅れ。ホームレスに「タダで食事を与えない場所」が日本にも必要な理由。」ですが、現段階でフェイスブックで260人以上にシェアしていただくなど、たくさんの方に賛同いただき、嬉しい限りです。

シスターズ・オブ・ザ・ロード

この記事をまとめる時に、内容が散漫になる気がして省いた話をこちらに記しておこうと思います。ざっくり言うと、生活困窮者に労働の対価としてもヘルシーな食事を提供する「シスターズ・オブ・ザ・ロード(以下シスターズ)」というカフェの話なのですが、まずは、こちらから読んでもらえるといいかもしれません。英語に抵抗がなければ、このビデオもいいと思います。


さて、1つ目は、「ウィーメンズ・ケア・デイ(Women's Care Day!)」について。毎月第一金曜日に開催されるこの日は、女性(本人認識なのでトランスジェンダーなど含みます)のための1日。シスターズは性別に関わらず、誰でも歓迎しているのですが、この日だけは特別です。食事に加え、マッサージやネイルサービス、アート、アクティビティなどが行われ、女性たちがおしゃべりを楽しるよう企画されています。

「シスターズ・オブ・ザ・ロード」は、「過渡期の女性」という意味です。名前にも反映されているように、ウーマンズセンターで働いていたこともある創業者の二人は、男性に比べて弱い立場に立たされがちな女性をケアしたいと強く願っていました。ストリートにいる女性の多くが、家庭内暴力の犠牲者で、家から逃げ出した結果のホームレスだったりするんだとか。また、ほとんどの外で暮らす女性が性暴力に怯えているそうです。そんな彼女たちが、ほっと一息つける安全な場所と時間を提供しているのです。

それからもう1つが、このシスターズで働いて得るスタンプが、ファーマーズマーケットでも使えるという話。ポートランドの地産地消文化を象徴するファーマーズマーケットですが、生産者が心を込めて作った有機野菜の値段は、決してお安くありません。なので生活にそこそこ余裕がないと、ここで新鮮で美味しい商品を買うのは難しいのです。「それじゃあ、包括的なコミュニティじゃないよね」という話もあって、このスタンプをベンダーに受け入れてもらうようになったそうです。
ベンダーには同額をシスターズが後で払う仕組みです。去年は$30,000にもなったとか。
ちなみに、シスターズでスタンプを得るための労働はマックスで$30まで。5時間分に当たります。

働いてスタンプをもらうカード(黄)とミールクーポン(青)
最後にミールクーポンを作った時の話。ミールクーポンは1枚$2で購入でき、シスターズで1食+ドリンク($1.5)を買うことができます。
1990年のある日のこと。創業者の1人ジェニーさんは、シスターズの側で酔っ払ったホームレスが馬に乗った警官に壁に追い詰められているのを目撃。酔っ払いが人に迷惑をかけないシラフの状態に戻るには、お腹に何か入れなきゃダメだ!と思ったジェニーさんは、その場にシスターズから食事を運んで行ったんだとか。ところが警官は、ジェニーさんの取った行動がホームレスを甘やかし、ホームレスでいることを推奨する行為に当たると言及。追い払われてしまったのです。
シスターズに戻ったジェニーさん。暴力的な強制ではなく、暖かい場所で食事をとることの方がホームレス脱出に貢献できると信じているものの、このままでは警官との議論は平行線…。そこで思いついたのが、シスターズに来てもらうミールクーポンです。
早速ミールクーポンを制作すると、彼女は警察署に束で提供。もし次に近辺で酔っ払いやヤク中のホームレスと出会ったら、「とりあえず腹になんか入れて、落ち着け」と、ミールクーポンを渡してほしいと頼んだそうです。シスターズを知るきっかけにもなります。これがミールクーポン誕生の話です。今も教会なんかが買い取って、ホームレスに提供しているそうですよ。
ちなみにこちら、1枚$2ですが、印刷代を賄うためで、シスターズの利益には全くならないそうです。

ボランティアはいつでも募集しているそうなので、興味がある方は訪ねてみてくださいね。